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2024 .04.20
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2011 .04.03

 今日はボランティアチームと植物工場実証試験チームが分かれての活動になりました。どちらもまずは最終日となります。

 ボランティアも気になりましたが、昨年暮れから関わって来た植物工場実証試験が終了となればこれまた重要です。少し悩みましたが、ボランティアの方は仲間に任せて植物工場の方へ向かうことにしました。私物が置いたままになっているので回収する必要があります。自宅まで迎えに来てもらい4人で植物工場へ向かいました。

IMG_4968.jpg 到着すると既に太陽光チームが着いていて場所を御借りしている社長さんと話をしていました。前回の観察記録から数日が過ぎているので野菜のプランターはすっかり水分が無くなって乾ききっていました。小松菜は萎れかかっています。ミックスレタスとハツカダイコンは比較的元気です。しかし、今日で撤収となれば、栽培観察記録も今日で終了です。こんな事態を想定していませんでしたが、放射線が心配されることを考慮すれば、安心・安全な野菜を生産する為に植物工場の意義が出てきます。今回の実験では、地熱とLEDの実験でしたが、地熱と太陽光の組み合わせでどこまで生産を拡大出来るのかも検証したい所です。その場合は、安全な水をどのように調達するかも鍵になるでしょう。放射線量の発表を聞く限りでは、山形では「人体に影響はない」と言われていますが、そう言われても奥歯にモノが挟まった様な感覚が残ります。

IMG_4976.jpg 以前、山間のキャンプ場へ行った時、水道が整備されていたので利用しようとしたら真っ赤な赤錆入りの水が出てきました。しばらく流していても一向に治まる気配がないので傍を流れていた川の水を飲んでみたら、とても美味しい水だったのです。どちらを飲むでしょう?人によってはどちらも飲まないかもしれません。エキノコックスと言う寄生虫の危険性があるので山の水は飲まない方がいいと言われたことがあります。しかし、だからと言って赤錆で真っ赤になった水を飲む気にはなれないと言うのが人情ではないでしょうか。人体に影響はないと言われたら飲むでしょうか。普段、水道から流れ出る透明な水を利用するのが常識になっていますから抵抗があるのは当然と思います。

 例えば、食堂に入って水を差し出されて言われたらどうでしょう。 「人体に影響はありません。」 …店を出ますよね。

 ところが、これと同様な状況が日常になってしまっています。

IMG_4972.jpg 野菜を育てる為に必要な光・温度…そして水。今までだったら川の水であっても井戸の水であっても畑に撒くのなら問題なかったはずです。今は、清浄な水を確保することが重要度を増しています。農作物を育てるのに必要な水をペットボトルで買って来るわけには行かないのです。この事態が一刻も早く収束し清浄な環境を取り戻すことが求められています。

 植物工場実証試験は開始した社会状況とは違った状況の中、実験を終えることになります。

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IMG_3454.jpg 朝起きると、まずは自転車で出られるかどうかを確認する為に窓の外を見ます。細かい雪がわずかに舞っている様子ですが、大丈夫そうなので準備して出かける事にしました。放射冷却の為か路面は凍結しています。気をつけているつもりですが、一度転倒。スネを打ちましたが、そのまま自転車に乗ります。冷たい風も少し和らいで防寒装備も少しずつ少なくしています。それでも30分も走ると汗がにじむ程になります。本当なら次々脱いで行きたいのてすが、荷物が増えると厄介なのでそのまま走ります。やがて路面の雪も氷も無くなり走りやすい道になった頃、専門校に到着です。


 今日は1限目からOJTでした。植物工場に観察記録に行く事にしていたので仲間に車を出してもらって現場に向かいました。省エネチームはデータの取りまとめ。バイオ燃料チームは実験をしていた様です。排水処理チームは打ち合わせ。その他新庄の小水力発電施設の見学に出かけるグループもありました。


IMG_3456.jpg

 植物工場で実験を進めていた小松菜は1期目を収穫して土を入れ換えることになっています。4つのプランターの内1つだけの栽培を続行しています。小さな容器なので苗の間隔を確保するのが難しいのですが、本葉が出て葉脈もしっかりして来ました。

IMG_3463.jpg 椎茸の菌床ブロックを観察すると相変わらず2期目の発芽が見られません。原因が解らず途方に暮れるばかりです。比較的栽培が容易である事と踏んでいたので、2期目で発芽しなくなる事は想定外なのです。実験室で栽培している菌床ブロックの中でも状態に違いが見られます。ひとつは含水率が高く、表面はカビのようなコロニーが観察できます。触ってみるとフワフワとスポンジのような感触でした。もうひとつは表面が乾いていますが、弾力があるもの。そして表面が乾いていて菌床に触ってみると締まりがあるもの。最も懸念されるのは含水率が高くスポンジ状の菌床ブロックです。表面にはハエの幼虫のような虫も見つかりました。この虫が菌床内部まで入り込んでいる事を心配しましたが、菌床内部はまだおがくずの様にきれいな色をしている様です。専門校へ戻って調べてみることにしました。

 まず、小さな虫はやはりハエの仲間のようですが、キノコそのものを食害する事はない様です。それより問題なのはカビです。ここまで来て改めて知る事になったのは、椎茸が好気性であると言う事です。現在、植物工場の実験室に出かけるのは2日に1回程度。専門校のカリキュラムもある為、毎日出かける事は難しくなっています。それで一日一回は、袋を開けて空気を入れ換えると言う作業が二日に一回になってしまっています。おそらくそれに加えて良くないのは、菌床ブロックを大切にするあまり湿度確保が過剰なっていると言う事です。これは管理体制が二日に一回であることも問題なのでやむを得ない事です。しかし、その為に通気性が悪くなり椎茸の呼吸が充分ではないかもしれません。そして、呼吸が充分でない事によって椎茸の菌が弱ってくると天敵であるトリコデルマと言う菌が繁殖を始め、椎茸菌に影響する様になるのだと言う事を知りました。そこでこのトリコデルマと言う菌について調べ始めたのですが、このトリコデルマと言う菌は、自然界に広く分布している事が解りました。ここまでは「やっかいにな菌だなぁ」と言う印象だったのですが、椎茸の天敵である一方で病害菌の発生を抑制する働きをするため、培養土に添加する等して有効利用されている事が解りました。さらに驚くべきは、このトリコデルマはセルロース分解酵素であるセルラーゼを生産する菌として有名なのだとか。トリコデルマ菌と言っても細分化された種があるようです。したがって、今回の椎茸菌床で繁殖しているものがトリコデルマだとしても果たしてセルラーゼを高生産する種であるかどうか不明ですが、椎茸の菌床栽培によって当初考えていなかった事をいくつか勉強する事になりました。


 今日のお弁当♪


IMG_3474.jpg

 椎茸の菌床から分泌される水分の中にダイオキシンを分解すると言うリグニン分解酵素があると言う情報を得ていましたので、この水分が貴重であると言う認識がありました。ところが、どうやらこのリグニン分解酵素を含む水分がトリコデルマ菌が繁殖する原因になっている可能性が出てきました。つまり、椎茸の菌床の湿度を確保する為には新鮮な空気と新鮮な水が不可欠であると言う事になるでしょうか。椎茸をとりまく環境は生命体の循環モデルの様で興味は尽きません。

 子供の頃を思い返すと、茸採りを趣味にしていた父に連れられて山に入っていました。最大の目標は松茸でしたが、トキイロラッパタケやセンボンシメジ、ムラサキシメジ、ハエトリシメジ、コウタケ等のキノコに出会う機会に恵まれていました。そして父は、松茸の胞子を採取して自家製の実験箱で栽培実験をしていたのです。その実験が成功する事はなかったのですが、今の様にインターネットで情報を収集できていたら、父はその中からどんな情報を得ていたでしょうか。

 2004年にトリコデルマ・リセイ菌を利用したセルロースによるバイオエタノール生産の為に小さな工場を開設したカナダの企業は、2年間で250キロリットル弱のエタノールを生産したそうです。そしてガソリンを85%混ぜた燃料で実際に数十台の車両の燃料として利用されたとか。

 椎茸栽培がバイオ燃料へ繋がってしまったことに驚いてしまいました。


 今日の専門校。

 1限目と2限目は省エネ診断の講義でした。

 ビルのオーナーとテナント、そして共用部分に関する事例の紹介です。これまでたくさんの事例紹介がありましたが、省エネには一定のパターンがあるようです。それに加えて業種や施設毎の特色があり、パターンがあります。最終的には事業所各々に合った省エネ診断をする必要がありますが、そこに至るまでにある程度パターンに乗っ取った対応をして行くことになります。ただし、安全性や機能そのものに踏み込む危険性のある部分については慎重に検討する必要があります。引き続きフィットネスクラブや製麺所の省エネについての事例紹介がありました。


 今日のお弁当♪

IMG_3249.jpg

IMG_3253.jpg 午後はOJTの為、植物工場実験棟へ向かいました。まずは、大きくなった椎茸の収穫。規格を作って安定的な収穫が出来ないか話し合いながら計測しました。それから休ませてあった椎茸を水に漬けて目を覚まさせる事になっていました。汚れやカビを取り除き、水に浸けようとすると菌床がプカプカ浮かんできます。重しを乗せてやっとこさ浸水完了。明日には引き揚げて2度目の発生をさせることになります。


 一方、LEDで育てていたサニーレタスは進展が見られないため土を換えて小松菜を育てる事にしました。どうやら気温も足りない様です。今は年間通して最も寒い時季である為、暖房対策が最も重要です。積み重ねて来たデータを参考にしながら工夫を重ねて行く事で道を見出し結果を堀り起こして行く作業です。


 時折雪のちらつく月曜日。今日は休講日ですが、仲間と椎茸の成長具合を確認するため現場へ向かいました。

 到着すると早速椎茸の成長具合を確認します。

IMG_3009.jpg まず順調に成長しているのは、植物工場実験室内で光のない状態で栽培実験をしている菌床ブロックの椎茸です。温度がとても良い状態を維持できているようで、傘に厚みがあり量感があります。


IMG_3013.jpg 続いて青色発光ダイオードの光を当てた椎茸は、個体数が少ないので心配していたものの順調に大きくなっている様子です。一同を驚かせたのは、その椎茸の色です。光のない状態で栽培しているものの傘が灰色であるのに対し、青色LEDで栽培したものは黒々としています。


IMG_3016.jpg その後、実験室外に設置した椎茸菌床を確認すると、やはり温度が低過ぎるようで、設置した時とほとんどせいちょうに変化がない様です。温度の低い環境ならじっくりと肉厚の椎茸が成長すると見込んでいたのですが、条件が厳し過ぎた様です。つまり、栽培のポイントは菌床を栽培する環境と菌床の性質をマッチングさせる事と言えるかもしれません。比較実験をする事によって生育状態にこれほどの差が出る事を確認できました。これは予想以上の結果です。


IMG_3025.jpg さて、それから専門校の教室に設置してある椎茸を確認に出かけました。否が応にも期待が高まります。そして、教室に入るとひんやりと冷たい空気感に出迎えられました。そうです。休講日とあって暖房を入れていないため、気温が下がったままなのです。椎茸を取り出して息を呑みました。成長は進み、個体数は多いのですが、様子がおかしいと一同が感じました。カビと断定出来るレベルではない様ですが、一部がしもやけの様に色が違う様です。部屋の気温を確認すると10度でした。この菌床の生育温度は12度から25度であるため、日中の室温が生育温度を既に下回っている事が解ります。明日、もう一日休講日であるため、寒い室内で栽培ほ続行する事になります。何とか保ってくれるでしょうか。低温には強いと予想していたのですが、ここでも低温が問題になりました。しかし、これは地熱によって温度を維持する事の意味があることを立証することになります。


 この栽培実験は菌床を利用したものですから、最終的には味がどうなのかと言う点も重要です。菌床による栽培実験で地熱の利用が有効と言う事になれば、原木栽培ではどうなのだろうと言う発想に繋がるのではないかと思います。しかし、原木栽培の場合は発生させるまでの時間や必要な栽培面積に対する収量など菌床栽培に比べて不利な点も考えられます。菌床による栽培で、味のコントロールも出来る様になれば、もう一歩踏み込んだ栽培が可能になるかもしれません。

 さらに椎茸の品種についても考える必要があるかも知れません。菌床を4つのパターンに分けて栽培しただけでまるで表情の違う椎茸が成長しつつある為、品種をどこで見分けるのか非常に難しい事だと思うのですが、少なくても菌株によって適正な生育温度がある事からも品種による温度管理は重要になります。これはもうひとつの可能性があります。地熱による温度管理を行っている現状であっても、季節による気温の変化の影響を受けているため、年間で最も低いと考えられる1〜2月で成長する品種から春に向かって栽培する品種を選定して栽培する事で品種にバリエーションを持たせる事が出来ます。


 今後の展開が楽しみです。

 今日の専門校。

 1限目は理事長の講義でした。

 まずは、ガイアシンフォニーと言う映画の案内がありました。前日にスローフードの先生から紹介があった作品です。実は、そう言う趣旨の山形版ができないかと考えていたので大いに参考になりそうです。

 その後、現在の排水処理チームの活動の話題や今後の講義の予告などを交えながら、新たな融合や結合を促すお話に続きました。


 2限目よりOJTで地熱利用植物工場実験室へ向かいました。

IMG_2972.jpg 現場に到着して早速椎茸を確認すると。椎茸がムクムク大きくなっていました。栽培開始の為に設置した時には「本当に一週間で一人前になるの?」と不安が過ったのですが、三日目にして存在感を増してきました。

 条件を変えてあるのでそれぞれの生長の違いが観察できるのが興味深い点です。

 それぞれの条件設定は次の通りです。

IMG_2974.jpg【1】植物工場実験室内:光源青色LED24H

 →地熱による気温のLEDの効果を期待して子実体の少ないものを選んだ為か、いくらか大きくなったようですが、予想より目立った生育が見られません。

【2】植物工場実験室内:光源なし

 →予想より生育状態が良く、これからの成長を期待させます。

IMG_2963.jpg【3】植物工場実験室外:光源なし

 →光もなく気温も低い環境での成長観察を目的としています。また、場合によっては収穫量が少なくても引き締まった重い椎茸が収穫できるのではないかと予想しています。

IMG_2990.jpg【4】専門校教室内:光源蛍光灯随時

 →専門校の受講日はエアコンで部屋の気温が上がります。また直射日光ではありませんが、蛍光灯の光がいくらか当たる環境です。エアコンにより、日中は気温が上がりますが、夕方から夜間にかけてはかなり気温が下がります。

 明らかに大きな差異が見られるのは、気温の低い環境にある椎茸ですが、今の所、他の菌床に大きな差異を見て取ることは出来ません。経過観察はいよいよクライマックスへ向かいます。


 一方、サニーレタスや小松菜などの葉物野菜とイチゴに大きな変化は見られません。今日はサニーレタスの2度目の間引き作業をしました。

 お弁当♪


IMG_2984.jpg

 帰宅してからホームセンターに行ってみました。そこで目に止まったのは、アスパラガスの株です。1株798円でした。地熱と太陽光を利用した温室での栽培、もしくは、LEDの栽培ならどうなるだろうと思いました。夢は広がり続けます。


ガガイモ@シェアハウス


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