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地震のこと、原発事故がなければ、いつもと変わらない春です。イヌフグリの花やヒメオドリコソウの花、タンポポ、ツクシ…そして、フキノトウの群生を見つけました。群生と言っても畑の脇にある土手なのでおいそれと手は出せません。
山形県環境技術専門校の修了式まであと二日となって、今日はレポートを書いて提出する様にと言う話でした。東日本大震災によりカリキュラムが大幅に変更されることを余儀なくされたため、試験の予定が変更になったのです。レポートと言ってもテーマは自由とあって逆に頭を痛める受講生も多く見かけられました。それでも各々何かしら書いて提出となりました。本来であればレポートや報告書の形式で提出したかったこともありますが、いずれも継続すべき研究材料とも言えます。そんな中でも、ガガイモについての報告書はまとめたかったと言う想いが残っています。ガガイモは専門校のカリキュラムと直接の関係はありません。自転車で通う道すがらたまたま見つけた不思議な植物。それがカガイモです。興味を持って調べて行くうちにその歴史や生態、日本人との関わりの深さを知ることになりました。昨年暮れから専門校の窓にぶら下げたペットボトルで育てていたガガイモもやっと芽を出し、スクスクと成長をしています。多年草であるため、室内で栽培して大きな袋果を実らせるまで何年かかるか解りません。ガガイモの袋果は、生育する環境によって大きいものも小さいものもあります。室内での栽培が上手く行けば、大きな袋果が出来るかもしれないと空想に花が咲きます。大きな袋果が出来たらどうするかと言うと、お風呂に浮かべて楽しむのです。(笑)これは薬効を期待しているものです。個人差もあると考えられるので民間療法と言うより個人療法でしょうか。
現代は大量生産によって多くの製品が画一的に生み出されます。しかし、身体に関わることには個人差があることなので画一的にすることが公平であると言い切れません。その意味では、個人の体質に合わせて処方される漢方薬の思想には賛同する所ですが、残念なことにあまり馴染みがなく高価であると言う印象です。そこに民間療法で野草茶等が利用されることになります。薬事法が画一的に整備されていますので、薬効等を書き込むことが出来ないと言う事情で販路を広げることは難しいのですが、古くから日本人の暮らしに寄り添って来た植物の中に必要な効力を持つものがあっても不思議ではありません。時代が遠ざけてしまった古の知恵を掘り起こすのは大切なことです。
レポートを提出してから仲間としばらく談笑しました。進路の決まった人、これからの人、立場は各々です。それでもこの一年、共に机を並べて学んだことは貴重な体験となることでしょう。
専門校からの帰り道、道端にヨモギの若芽を多く見る様になりました。それでヨモギの天ぷらが食べたくなって帰宅してから近所の川へ出かけました。河川敷では鴨達が思い思いにくつろいでいます。良いサイズのヨモギを摘んでいたのですが、昨年採った辺りにフキノトウが見当たりません。もう誰かが採ってしまったのでしょうか。ただ、一面にタネツケバナが咲いています。昨年、このタネツケバナが食べられると聞いたのですが、まだ食べたことがありません。それで試しに採取してみることにしました。調理法はおひたしや天ぷらと紹介されているので、まずは天ぷらにしてみました。
揚げたてを口に入れてビックリです。美味しいです。どこかで味わった様な懐かしさがあるのですが、思い出せません。調べてみるとタネツケバナにも種類があって今日採取したのはどうやらミチタネツケバナと言う帰化植物の様です。またも帰化植物!何も差別する必要はないのですが、帰化植物の味に何故懐かしさを感じてしまったかと言うことで少し落胆するわけです。帰化植物は繁殖することが問題になるのでどんどん食べればいいわけです…いや、道端や田圃に食べきれない数のタネツケバナが出てます。いや、本当に食べきれません。味はほんのり苦味があります。このほんのりさに風情があると言えばそうですが、春の味覚は苦味にインパクトのあるものがあるので、ちょっと弱いかもしれません。道端にも河原にも田圃にも野食の食材が溢れる季節です。
さぁ、食べましょう!(笑)