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山形は大地震の影響があったとは一見して解らない程に平穏です。でも、スーパーやコンビニへ一歩足を踏み入れると明らかに品薄です。必要と感じている物程売り切れています。それからガソリンです。山形市他近隣の市町村のガソリンスタンドでは軒並み売り切れとなり、売ってもらえても10リットルとか5リットルなのだそうです。
朝、専門校へ自転車を走らせながら、いつもと変わらない風景がいつもと違っていると言う事を受け容れるのは難しいことの様に思えました。
専門校に着くと次々に電話が入りました。各々異口同音にガソリンが手に入らないため登校できないと言う主旨の電話です。まだ事務局の人が来ていなかったので代わりに電話を受けてメモしました。受講生はまだ数人しかいなかったので、事務局で待機しました。やがて事務局の人や理事長が登校したので講義となりました。受講生は5〜6人です。理事長の講義は、やはりこの地震に関する事でした。この1年で学んだ事の中には自然エネルギーとして太陽光発電などについても学びましたが、太陽光発電には、大きく分けて二つの系統があります。1つは独立系と言ってバッテリーを設ける等して発電した電気を照明等の電気として自己消費します。もう1つは連系と言って電力会社に売電する方法です。この方法は電気代を高く買い上げてもらう事によって利益を生み、太陽光パネルや設置費用等の出資分を補う物です。この震災によって起きた大停電で問題になるのは、連系の太陽光発電の場合に停電すると発電しているのにバッテリーがない為に溜める事が出来ないと言う事です。つまり自家消費には充分な発電をしていても電力会社に因る停電している夜間には、照明は使えませんし冷暖房も使えないと言う事になります。さらにこれがオール電化住宅の場合は、発電しているのに夜間は大変な状況に追い詰められます。
最近注目されていたスマートグリッドにこの事態を解決する可能性があるのですが、バッテリーの性能向上等の課題がある様です。
7mもの高さを持つ津波は、既に人智の及ぶ物ではありませんが、停電時やガソリンの代替エネルギーとしての電気を利用するには、スマートグリッド方式でエネルギーを有効利用する事が良い解決策になるような気がします。地域でこのエネルギー総和の意識があれば、ひょっとしたら原発も不要になるかもしれないのです。
今回の東北大震災は蓄積された社会問題までも浮き彫りにしたような気がします。
今日は、お弁当の代わりにおにぎりの差し入れがありました。
専門校を出てシェアハウスに向かいました。こんな時は日頃車の便利さに叶わない自転車が大活躍している様に感じます。シェアハウスに着いて専門校仲間と電話で話していたら、後で寄ると言うのでそれまでの時間を使ってアルミ缶潰しをすることにしました。以前からシェアハウスのアルミ缶やゴミが溜まっている事が気になっていたのです。早速、洗って踏みつぶしてアルミ缶回収ボックスへ持って行く事にしました。地道にひとつずつ潰して袋にまとめた所で、専門校の仲間に電話してちょっとシェアハウスを留守にすると告げるとアルミ缶やペットボトルは引き受けてくれると言う話になりました。何でもボランティアで収集しているのだとか。渡りに舟とはこのことでしょうか。間もなく到着した専門校仲間と話していたらもうひとりの専門校仲間が来ました。3人で談笑しながら時間を過ごしていたらあっと言う間に午後7時になっていました。まだ余震は続いていますが、仲間と笑って過ごす時間が不安を忘れさせてくれます。
暗い夜道を走って自宅近くのスーパーに入りました。軒並み空っぽの棚が目立ちます。それでも普段に必要な食品は充分ある様に思えました。レジの人と少し話をしたら、涙ながらに大量の買い物をして行くお客さんがいるのだそうです。そしてこれから仙台に向かうと…。天童からは国道48号線を走ると仙台です。買い出しか…あるいは救援か…山向こうの街に広がっていると言う東北大震災の爪痕を感じさせられました。