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今日は休講日でしたが、山形県立置賜農業高校で取り組んでいる有機EL照明の栽培実験の見学に出かけました。有機ELは現段階でまだ高価であるためLEDや栽培用の蛍光灯等の他の照明との成長比較も同時進行です。植物の種類は成長の早いものを選定しているそうですが、やはり太陽光線に比べ成長は遅いとのことです。また光が弱い為に植物は光を求めて徒長しやすいそうです。やはりお天道様にはかなわないのです。照明時間のコントロールはしていますが、温度に関しては寒暖の差を作る為に夜間の温度調整はしていないとのことです。照明器具の発熱に因って室温への影響はある様です。成分に関しては、有機ELが太陽光線に近い分、旨味成分がいくらか多い様です。
実験の目的としては、天候不順に因る野菜収量の不安定化を補うことが可能かどうかと言うことにあります。そのシステム構成に山形県が取り組んでいる有機ELの利用を組み込んだわけです。近年、異常気象とも言われる天候不順が繰り返されています。植物工場で生産された野菜は設備投資やエネルギーの使用により、とかく高価になりがちですが、それでも天候不順で不作の際に野菜の価格が高騰すると、植物工場生産野菜の方が相対的に安くなってしまう場合があるそうです。対応して下さった先生には様々な質問に淀みないお返事を頂きました。
その後、急なお願いでしたが、培養室を見学させて頂きました。培養室では、寒天などを用いた培養実験が行われていました。成長点を切り取ってクローンを育成するわけですが、初めて見る光景がとても新鮮でした。照明器具を使って種から栽培することも植物工場的ですが、組織細胞からの培養もやはり植物工場でしょう。整然と並べられた容器の中で成長する植物組織はどこかSF的で、メンバー各々が興味津々で見学させて頂きました。
専門校での残された時間には限りがある為、どこまで出来るか未知数ですが、少しずつやりがいを感じ始めています。