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それこそ十代の頃から憧れていた「バードコール」を入手しました。インターネットで販売されているものは、それなりに高価なので自作しようと思っていましたが、必要な道具を物色してみたらさらに高価な代物になってしまうことが判明。それで自作の前にサンプルになるものはないかと近くのアウトドアショップに入りました。一目でバードコールと解って手に取ると価格表示がありません。それで店員さんに声をかけると調べてくれました。ドキドキしながら待っていると、何と1,134円。3,000円以上を覚悟していたので即決しました。輸入物らしく裏面の説明はさっぱり解りません。(笑)
店を出て早速開封して音を出してみました。
「キュイ♪」
実に可愛らしい音が響きます。練習すればスズメっぽい音は出せるかもしれません。それで、練習を兼ねて近所の公園を廻ってみることにしました。
公園1:アメリカシロヒトリの食害レベル2。かなりひどくやられています。その公園には桜と外来と思しき樹が植栽されています。ところが、やられているのは外来樹のみ。早速バードコールを鳴らしてみました。魚釣りをするかの如く慌てず急がす反応を見ながら鳴らします…5分経過、反応なし…10分経過、やっぱり反応なし。13分程過ぎた所で終了しました。結局、野鳥は一羽も現れず不発に終わってしまいました。これはアメシロの食害を裏付けたことになるのでしょうか。
ただ、バードコールを鳴らすことで鳥の視点を得た様な感覚になりました。普段気にしない様な遠くの物音に耳を澄ませていたら、段々聞こえていなかった音が聞こえる様な気がして来たのです。それは世界観が変わった様な不思議な感覚です。
公園2:アメシロの食害レベル1。ここは桜の樹が少しやられています。早速、バードコールを鳴らしてみると、わずか2分半で返事がありました。バードコールは鳥を呼んでいると言うよりは、周辺の野鳥の点呼を取っている感じです。
「誰かいる〜?」
「いるよ〜。」
公園3:アメシロの食害レベル0。市街地中心部にあってバードコールを鳴らす前から鳥の声がしています。それでも挨拶代わりにとバードコールを鳴らしていると、最初はスズメが反応していたのにカラスまでもが参戦。正体を見極める為なのか飛んで来てすぐ近くを横切ります。そのうちスズメがまっしぐらに突進してきました。当然ながら彼等の真意はさっぱり解りません。面白いのは人間が全然気がつかないことです。普段野鳥の声なんて気にしてませんから、その中に人工的な鳥の声が混じっているなんて思いもしません。それがちょっぴりおかしかったです。(^^)
公園4:アメシロ食害レベル2。ここは桜の樹がかなり広範囲にやられていました。バードコールを鳴らすと遠くで鳥の声はするものの姿が見られません。しばらく鳴らしていましたがそれ以上の進展はなく終了。ふと気がついたのは、公園の草が枯れていたことです。暑さの為か、それとも除草剤か、未だ枯れるには早い気がします。ひょっとして、これが原因かと考えてみました。つまり野鳥にとって公園はレストランの様な場所であり、草が枯れていると言うことは虫が少ないと言うことであり、そんな食べ物のない公園には用がないのです。現代の公園はいわゆる洋風庭園のスタイルをとっています。それ自体が悪いことと言うわけではないのですが、生物多様性という機能面から考えるといくらか偏っている可能性があります。対して有効なのは日本庭園と言うわけではなく、例えば日本の神社仏閣の森です。高い樹、低い木、深い茂み…山林程ではないにしても自然との融合が比較的うまく行っているのではないでしょうか。
公園5:アメシロ食害レベル1。ケヤキと桜がメインで植栽されていました。桜が何らかの被害を受けていましたが、アメシロと特定できませんでした。ケヤキの樹はわずかな被害が見られました。夕方が迫っていましたが、バードコール発信。スズメだけでなく、ヒヨドリの姿も見られました。返事を返すと言うより、遠くから様子を伺っている様です。野鳥のさえずりが聴こえる場合は、大体2分半くらいで反応がある様です。
※食害レベルについては、独断と偏見で主観的に設定しています。
今日の結果を主観的に考えると、野鳥の密度が高い公園は比較的アメシロの被害が少ないと言うことです。各公園について10分程度の実験ですからそれで全体は語れません。気象条件や時間、周辺環境等考慮すべき条件は多々ありますが、どうやらバードコールで鳥を呼び寄せているわけではない様な気がしました。
実験を終えて帰宅する途中、トマトのビニールハウスに入り込んで慌てている野鳥がいました。薄暗かったのですが、どうやらセキレイの様です。何とか逃げ出して近くの建物の屋根でホッと一息ついた様子なのでバードコールで呼びかけてみました。バードコールの音はスズメの声に似ているのでセキレイの声とはトーンが違います。それでも、こちらの鳴らす音に反応するかのように返事を返してきました。面白くなってしばらくコール&レスポンスを繰り返していたら、すぐそばのハウスの上にもう一羽のセキレイがいて不思議そうな様子です。
「ねぇねぇ。人間とお話ししてんの?なんで?」
…なんて思っていたら楽しいですね。そう言えば、ウグイスも返事を返してくれる様ですね。
やっぱりこうなるとカラスのバードコールとか欲しいです。(笑)
その時カラスが鳴いたとか鳴かないとか。
「アホウ♪」(笑)