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始める事に必要なのは勇気でしょうか。では続ける事に必要なのは何でしょう。
目が覚めると腰に鈍痛が残っていたので、そのまま安静にしていようかと思ったのですが、震災後、一度も様子を確認していない植物工場実験施設の様子が気になっていました。空は曇ってすっきりしない天候ですが、自転車で走るのに大きな障害はなさそうです。
「行くか。」
目的が決まれば、腰痛は忘れられそうでした。
目的地まで自転車で50分程。フキノトウはないかと見ていると、堤防沿いの道端に少し出ていました。まだ雪の深い所も多く、いざ探してみると意外と見つからないものです。近くを歩いていた老夫婦にフキノトウが出ている事を伝え、また自転車を走らせました。
実は東北関東大震災の日、観察記録の予定でした。実験室内の黒板は3/9の日付のままでした。約15日間の間、栽培と記録が止まっていた事になります。室温を上げる工夫をして加湿の仕組みを組んでありましたが、当然ながら水はなくなっていて室内は乾燥し温度だけが上がっています。不安を感じながら状況を確認すると…。ありゃりゃりゃ…。案の定、野菜は萎れてしまっています。でも、よく見ると赤色LED近くの小松菜はまだ大丈夫そうです。レタスの芽は成長を止めてしまった様に小さいままですが、萎れずに葉が生きているものがあります。もちろんダメになってしまった苗もたくさんありましたが、水を与えればまた生気を取り戻す可能性があります。そしてハツカダイコンのプランターを見てびっくり。ピンピンしています。ただし、玉になるべき根のは細く太らないままの様です。でも、水なしの環境でよく頑張って生きていてくれたものです。そして驚きはもうひとつ。2回目の発生が上手く行かず苦労していた椎茸が巨大なサイズに成長していました。笠の径は125mmと115mmと63mmの3本です。重さが計れなかったのですが,手にもずっしり重さが伝わってきます。椎茸らしい香りがしてなかなか立派でした。あまりに間隔が空いたので記憶が曖昧になっていたのですが、記録を辿ってみるとどうやら温泉水を混入したもので浸水した椎茸の様です。もうひとつ温泉水の比率を変え浸水してLED照射した菌床も照明なしの菌床も変化は見られませんでした。となると、温泉水は有効と言う事になるのでしょうか。要確認です。
それから、自転車を村山市へ走らせました。片道約20kmです。北へ進むにつれて残雪は深くなり、フキノトウ探しどころでは無くなりました。雪が舞い始め、それはやがて雨になりました。目的地はまだ一面の残雪です。ただ、川岸だけが雪解けでフキノトウが3つだけ見つかりました。ご無沙汰していた喫茶店に立ち寄って雨宿りさせてもらう頃には既にずぶ濡れでした。雪が雨に変わったのです。震災以後、暖房を節約の為にミラー式のストーブと店の一角にコタツを出していると言う事でした。この状況ですからお客さんも来ないとか。支払いの請求に来られても払える状態ではないと言う事です。そんな所へお邪魔したのに残り物で良ければとお昼をご馳走になってしまいました。
店を出る頃には雨も上がり、冷気の中を自転車で家路に就きました。英気を養い、明日からまたボランティアです。