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朝から青空が広がって清々しい日でした。稲刈りの進む田園風景の中を自転車で走ると道端の一角にガガイモの実があります。花の時期に撮影していますが、いつ草刈りで刈り取られてしまうか解りません。それで、まだ青い実を採取して訓練校に持って行くことにしました。意外にツルが固く、力の入れてもなかなかちぎれません。やっとちぎれたと思ったら白い木工用ボンドのような草汁で手がべたついていました。
今日の訓練校♪
1限目:生物学の基礎
光合成によるエネルギーを利用して二酸化炭素を同化する植物の他に光合成によるエネルギーを利用し連携することによってアンモニアから亜硝酸イオン、亜硝酸イオンから硝酸イオンへと変化させる細菌が存在するのだと言うことです。エネルギーを取り出す為に体内で加工して行く工程を持つだけでなく、いくつもの種を渡り歩くことによってループするしくみは見事としか形容しようがありません。
2限目:水処理技術
pHとは何か。Wikipediaによれば、potential Hydrogen, power of Hydrogenの略だそうです。疑問を持ちつつも当たり前に使っていた酸性とアルカリ性の指標が、実は水溶液中のH+の濃度を表していると知って驚きました。高校時代に勉強したかどうかさえ憶えがありません。それで新鮮な知識として受け入れられるのがいいかも知れません。
今日のお弁当♪
何だか、日に日にボリュームが増している様な気がします。(笑)
今日は採取して来たガガイモの解体をすることにしました。外見はどことなくユーモラスで何となく懐かしい様な不思議な形をしています。日本全国で雑草化しているというガガイモは、その割に知名度が低く、実の実物を目にしても「何だそれ?」と言う声ばかりです。ガガイモは古事記にも登場する程、古くから日本に自生していたそうです。一見して食べられるのではないかと言う意見も多々ありましたが、インターネットの情報によれば、少量であれば若芽が食べられる様です。後は漢方として利用されるとか。
採取したのはまだ若い実なので解体した内部は瑞々しくしっとりしていて力を加えると水分が滲み出します。内部は綿毛と種がきれいに折り畳まれていて、その鞘の内部をヘチマの様な繊維質が大切に保護しています。中の種を取り除くと印鑑入れに良いのではないかとか白い草汁が乳液の役割をしないかとか色々な意見が出されます。後で調べた所によると、印鑑入れと言うのが意外に的を外していなかったのです。古くは綿毛が印肉に用いられたこともあったそうです。名前に関して改めて解ったのは「ガガイモはカガミイモから来ている」と言う説です。実の内部にある実に細く繊細な綿毛が鏡を磨くのに使われたことがあったとのことです。薬効として挙げられているのは「強壮、強精、止血薬」の他、「毒虫の解毒」や「イボ取り」なんていう情報もありました。つまり、人体に対して大きな危険や悪影響は観測されていない様です。ガガイモの解体中、若い綿毛を口に含んだ受講生がいましたので若干心配しましたが、ひょっとして体力アップしているかも知れません。
どうやらガガイモは古くから日本に馴染みのある植物で、これまでも様々に利用されていたにも関わらず、現代と言う時代の中でその存在を忘れられかけていると言うのが本当の様です。ユーモラスな形からアクセサリーとか置物、楽器等に出来ないかと考えていましたが、実は大変に実用的な植物である様です。ガガイモは多年性の植物であることから、畑などで栽培すれば漢方等の需要はあるかも知れません。
山形は自然の中の恵まれた地域性を持っています。例えば、山形ではお馴染みのアケビもまた漢方薬としての薬効成分を持っています。薬事法等の制約があるため薬として販売するには難しいですが、ガガイモを地域の特産品として育てるのは面白い試みかも知れません。何しろ雑草化すると言われる程に旺盛な生命力は、安定的な栽培と収穫を期待させてくれます。
大国主の尊を助けたスクナビコナ(少名毘古那神)と言う小さな神様を乗せた船であると言う魅力的な伝説を背景にガガイモはひっそり薮の中で秋を迎えています。
ありがとうございます。
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