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2024 .05.01
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IMG_4996.jpg 朝、いつもの様に自宅を出て、見慣れた風景の中を自転車で走ります。いつものことなので、特に大きな変化があるわけではありません。1年前と違うのは見えない脅威が風景を違うものに見せることでしょうか。

IMG_4999.jpg 教室に置いたガガイモの種は、芽を出し茎を伸ばし、ペットボトルの口元に届く程の長さになりました。山菜として食す予定でいましたが、多年草であるが故、今年はまだあまりにか細い茎なのでとても調理して食べようと言う気持ちにはなりません。自宅へ持ち帰って順調に育てば、いずれ実をつけることもあるかも知れません。


 今日は、山形県環境技術専門校の第一期生の最終講義の日でした。有終の美を飾るのは、やはり荒井理事長です。この一年間を通して最も多くの講義を受け持ち、時事の話題を交えつつ、根底にある環境問題を掘り起こし、それを事業化する発想を指南して頂きました。多岐に渡る環境の話題に関心があればこそ、多くの素晴らしい講師の先生方とのご縁に繋がったのです。

 今日の講義の皮切りはやはり放射能の問題です。なんと喫煙しても被爆するというデータがあるのだそうです。改めて調べてみると、たばこは「ポロニウム210」と言う放射性物質を含んでいるというのです。唖然…です。もちろん、これが世論を放射線から逸らす為の情報操作ではないかと疑心暗鬼になりますが、このポロニウム210のことは何も最近になって話題になったものではなく、随分以前から知られていたことの様です。むしろ、たばこが含有する有毒物質はポロニウム210ばかりではないため、何を今さら…と言うことになるのでしょうか。

 いずれにしても福島第一原発の問題は厳然と存在しているもので自然界に放出された放射線の問題が正当化されるものではなく、いいわけにもならないのです。専門家と呼ばれる人は世に数多存在しますが、専門家の言う想定内と想定外についてのお話もありました。例えば建築物の場合、様々な強度計算をするわけですが、そこに津波による力が加わることは想定されていません。どこまでを想定すれば大丈夫と言えるかということが問題になります。揺らぐ大地の上で暮らしていると言う現実によって何が起こるかと言う想定が必要になります。少なくてもそこまでのことは学校では教えられないかもしれません。その上で専門家であり続ける為に必要なことを学び続けることが求められるのかもしれません。

 チェルノブイリの原発事故から25年だと言うことですが、半径30km圏内は現在も立ち入り禁止が解かれていないそうです。福島の原発の問題も長期化が予想される為、地域や経済、暮らしに与える影響は図り知れません。それでもまだ大丈夫と原発を運転し続けるのでしょうか。小さな国土日本を台無しにする様なエネルギー政策を今後も展開するのでしょうか。この期に及んで声高に原発推進を唱える意見のあることに背筋が寒くなる想いです。

 環境を考える上で「循環型社会」の考え方は重要であり、自然環境を含めた循環を阻害する物質は使うべきではなく作るべきではないと言うお話で締めくくられました。

 この一年、専門校で学んだことは出発点に過ぎないのです。環境のことは生涯学習として学んで行くべきなのだと言う言葉が印象的でした。


 都会へ出る事情は各々だとは思いますが、山形が優れた自然環境と優れた住環境であることに気がつかずに都会に出て行くならもったいない話です。今後、東北地方の再構築をして行く上で、恵まれた自然環境を維持して行くことを忘れない様にしなくてはなりません。


 街路樹の蕾が膨らんでいました。

IMG_5013.jpg







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 専門校のカリキュラムも残りわずかになりました。今日は荒井理事長の貴重な講義でした。

 原子力発電所の事故は、この東日本大震災が初めてではありません。これまでに何度も事故があり、致命的ではなかったと言っても報告は遅れがちであり、ともすれば事故の事実さえも隠蔽してしまう体質が取沙汰されては忘れ去られて来たのです。起用の理事長の講義は、この隠蔽体質について別の角度からの見解を述べられたものでした。隠蔽と言うのは、積極的に事実を隠してなかったことにしてしまおうとする行為ですが、それを助長しているのは「無関心」ではないだろうかと言うお話です。

 11年前、原子力発電所を有する某市で起きた事件は、無関心を象徴するものであったのではないかと言うことでした。現代社会は個人の自由を尊重すると言う立て前の下、お互いのプライバシーに踏み込まない様に配慮します。しかし、これが同時にお互いに対して興味を持たないとか関心を抱かないと言う「無関心」に通じている様に思います。

 例えば、社会的問題であっても「無関心」を決め込むことで、余計な問題を生活の中に持ち込まない様にしているのではないでしょうか。

 原子力発電所に関しても同様で、反対運動を方々を除けば、電気の利便性を享受していると言う現実に配慮して、声を大にして反対することはまずありません。そんなことをすれば、異端の目で見られるだろうことが恐いからです。実際には電気と言う人質をとられている様なものです。そのこらからも急に体質は大きく変わることはないかもしれません。けれど、21世紀の日本を新しい国にして行くなら、新しい公共や新しいコミュニティーも考えて行く必要があるかも知れません。


 理事長の講義の後は、放射線の影響や電力エネルギー行政に関する映像を視聴して各々が考える様にと言うことでした。


IMG_4946.jpg 菅首相が高台にバイオマスエネルギーのエコタウンを造る構想を語ったそうです。山形県環境技術専門校で学んで来たことのひとつが形になることで方向性を確かめたい気持ちになります。それがいずれ全国に展開する様になれば、今春卒業する第一期の受講生の活躍するフィールドも開けてくるかも知れません。






 


IMG_4896.jpg 人は時々、何も知らないと言うことを忘れています。知ったつもり、解っているつもり…そうでなければ、日常の生活すらままならないことも事実です。気がつけば、もう4月。野に咲く花は、何も知らないはずなのに春になり気温が上がれば花を咲かせます。教室で育てていたガガイモも芽を出して細い茎を伸ばしていました。ペットボトルの中なので外気よりはいくらか暖かいのでしょう。ボランティアで観察できなかった間にもすくすくと成長を続けていました。


IMG_4923.jpg 今日は専門校に集まる様にと言うことだったので、久しぶりに仲間が集まりました。炊き出しのボランティアもそろそろ終わり、給食業者の方に引き継ぐことになりそうです。一年前と大きく違うのは、一年間かけて共に学んだ仲間が出来たと言うことです。様々な年齢層の仲間と専門校を出てからどんな関わりを持って行くのか、或いは次期受講生とどう繋がりを持てるのか…東日本大震災を経てエネルギーの重要性は多くのことが認識した所であり、必要とされる局面も多くなるかも知れません。

 ただし、この一年で学んだ知識の多くは回答ではなく問題でした。その問題を如何に解決して行くかは受講生各々が取り組んで行かなくてはならないのです。そして問題はたくさんあります。詐欺まがいのビジネスも横行する業界でどんな役割を担って行けるのか、それも未知数です。しかし、恐らくやらなくてはならないのです。沈没しかかった日本が進むべき道を模索しなくてはならないのです。それは戦後の高度成長期の様な繁栄の時代ではなく、バブル期の様な狂乱の時代ではなく、様々な格差に苦しむ時代でもなく穏やかに当たり前の日々を送ることの出来る時代です。


 回答はまだ解りません。あるのは問題意識だけです。


IMG_4925.jpg 帰宅する途中、道端には春の花が咲き始めていました。ネコヤナギの花も咲こうとしていました。春が本番を迎える頃、どこでどうしているでしょう。




 


2011 .03.31

IMG_4835.jpg 今日もボランティア。現地に着いていつもの様に館内の掲示板をチェック。山形県内の放射線量の推移と福島県の放射線量がプリントアウトして掲示されていました。山形県内も落ち着いて来た印象ですが、雨とか雪が降るとちょっぴり不安が過ります。実際、それを気にしていたら外に出られなくなってしまうので、人体に影響がないと言う言葉を信じるしかありません。館内を廻って炊き出しの場所へ着くと理事長と仲間が数人来ていました。差し入れのおにぎりをご馳走になって炊き出しをスタートです。

IMG_4837.jpg 火を管理する人、野菜を洗ったり皮を剥いたりする人、カットする人…今日も手分けして調理が進みます。これまでカメラで写真を撮ったり買い出しに行ったりする等がメインで野菜を切ったりすることに手を出さずにいましたが、今日は包丁を握ってみました。ちょっとおだてられて気分が良くなって大根のイチョウ切りです。(笑)切り終わってみたら厚みはバラバラで繋がっている所もあって申し訳ない感じでした。(汗)ニンジン・大根・キャベツを茹で、お麩を入れた所に味噌を溶いていれます。ダシがないけどいいのかなぁ…そんなことを思いつつ調理は進みます。鍋から溢れんばかりになったお味噌汁を配膳する時間になって茹でた小松菜を合わせてできあがりです。

IMG_4878.jpg 配膳の時間になって雨が降り始めました。そして見る間に雹が降り始めました。小粒なのですが、アラレと言うには大きい様でした。パラパラと降り続く雹は地面に落ちると見る間に融けてしまいます。雹なんて久しぶりに見た様な気がします。もう、何がどう異常気象で天変地異なのか解らなくなってきました。(笑)


IMG_4891.jpg 帰る頃には上がっていた雨が、帰宅途中にまた雹混じりで降り始めました。足下にはヨモギの若葉が出て来ています。天ぷらにすると美味しいんですよね。







2011 .03.30

IMG_4778.jpg 朝、目覚ましを止めてしまい、ハッと気がつくと起きる予定の時間より1時間寝坊してしまいました。集合時間には間に合いますが、朝食をとっている時間はありません。自転車でコンビニに寄り、パンと缶コーヒーを買って避難所へ向かいます。途中、橋の上で川を眺めながらパンをコーヒーで胃に流し込んでまた走りました。残雪も随分少なくなって来た様です。

 今日も炊き出しボランティアです。避難所にはまだ仲間が一人しか来ていませんでした。集合時間までまだ30分くらいあります。自転車置き場に自転車を置いて、いつもの様に館内をひと回り歩いて裏手にある炊き出しの場所へ向かいます。時間になるまでに仲間が集まり炊き出しの開始です。前日に決めていたメニューは、材料の都合で変更になりました。今日はごま油で風味をつけた中華風野菜春雨スープです。入所者がまた減ったそうですが、どうやら一時帰宅して様子を見に行っているらしいと言う話が聞こえてきました。なるほど気持ちは解ります。今日も調理は順調に進み、配膳の時間になりました。廊下を若い女性が携帯電話で話しながら歩いていました。

「…山形、いいかも〜…」

IMG_4829.jpgIMG_4832.jpg 楽な避難生活ではないと言う事は想像に難くないわけですが、こういう一言で気持ちは報われるものですね。残ったスープで味を確かめながら食事をして解散となりました。









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